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ヨーロッパの希望のとき

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ヨーロッパは、コロナウィルスの世界的流行という存在的難題に直面しました。目に見えない敵は私たちの防衛線を次々と破り、まずはイタリア北部、次にあなた方イタリア人の美しい国の全土、次にスペイン、現在は全大陸に惨禍を経験させています。イタリアから届く知らせは、一人一人の死という深い悲しみで私たちを満たしますが、よりよい明日は可能であるという希望も与えます。

数週間の間に、ヨーロッパとイタリアはすっかり姿を変えてしまいました。2020年は、これとは違う一年になるはずでした。ポーランドにとっては特別の記念年であり、これをともに祝福したいと願っていました。先ずは、全体主義的・共産主義的抑圧と社会的細分化に抵抗する、大いなる社会運動を主導した労働組合「連帯」の結成40周年です。「連帯」は、イタリアの友人たちからかくも多くの善意を頂戴し、また数百万のポーランド人が、その理念のうちに、ソ連という「悪の帝国」に抵抗する力を求めたものです。と同時に、信仰の危機の時代において、キリスト教の力が意味するものを世界に伝えた、聖ヨハネ・パウロ二世の生誕百周年でもあります。私たちの愛する教皇は、イタリア人の心にとっても極めて親しい教皇になりました。

20世ポーランド史は、二つの犯罪的全体主義がポーランド国民の生物としての存在を殲滅しようとした、最も暗い夜においても、私たちが屈服しはしなかったことを教えています。今日のポーランドは、ヨーロッパで最も急速に発展する国家の一つであり、北大西洋条約機構の有力な同盟国です。夜の闇が過ぎた後には、常に夜明けの光がやってきます。やがてイタリアが再生し、その偉大な文化と経済的成功で、再びヨーロッパを鼓吹するだろう――私たちはそう信じています。

ポーランドとイタリアの友好は、私たちの国の歴史と切り離せません。もしもイタリアの遺産によって、文化と芸術がかくも深い根底から形成されることがなければ、私たちのポーランドは、別の国になっていたことでしょう。(三国分割下において)ポーランドの人々はイタリアを発って、ポーランド独立への道を歩みはじめましたが、私たちの国歌は出発点としてのイタリアの類稀な意味を歌い上げる内容です。

最近数週間、ポーランドでは、イタリアに対する親愛感を表わすたくさんの行動があふれました。ポーランド医師団は救助のためにブレシアに赴き、防護具を供与し、市民の帰宅を支援しました。悪が広がるときは、善が生まれるときでもあります。ヨーロッパにはイタリアを助ける義務があります。まさしくここイタリアで、ヨーロッパは生まれたのですから。もしもローマ法がなかったならば、ローマからの魂の教えがなかったならば、ミケランジェロの天才がなければ、私たちの大陸はどうなっていたでしょう? 私たちは連帯によってのみ、この大いなる試練を共同体として克服できるのです。現在の危機は、想定外の方法で、経済組織に極めて深く浸透し、起業家・労働者・市民・国家・自治体に及んでいます。荒廃は、深い傷のように与えられ、その治癒は困難でしょう。

欧州連合は、経済危機と闘うための有効な手段を有しています。私たちは欧州連合の経済的再建を助けるべく、広範なEU予算の活用と統一政策、そして共通農業政策を必要としています。私たちは、統一市場を最も多く活用している部門を重視したうえで、欧州連合予算の新しい公正な資金源を発見しなくてはなりません。私たちは、投資拡大と労働市場の状況改善への思い切った解決を必要としていますが、それは加盟全27か国に及ぶものでなくてはなりません。今日において、妥協的手段は無解決と同義です。ヨーロッパは、グレーゾーンを削減し、付加価値税の抜け穴と闘うことによって、変化への意志を示さなくてはなりません。租税回避地によって、欧州連合加盟国の収入は、年間約1,700億減少しています。私たちは声を合わせて、こんな状況に「おさらば」しましょう! 私たちは、危機の代償を最大の弱者が払い、同時に、この世界の富める者たちの不法に目をつぶっていることを許してはなりません。

私たちのキリスト教的伝統において、復活祭は、イエス・キリストが、残酷なゴルゴタの丘へ行進の後に死に打ち克った、希望のときです。この出来事のうちに、私たちは、荒廃をもたらす伝染病の惨禍を経験した私たちの大陸の運命の鏡像を認めることができるでしょう。私たちには、コロナウィルスの世界的流行に打ち克つ力があります。連帯によってです。ただし勝利するには、攻勢に出なくてはなりません。ヨーロッパが攻勢に転じるときがやってきました。イタリアのために。ヨーロッパ全土のために。

 

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