過去のイベント / 映画 / 演劇・ダンス / 音楽 / ビジュアルアート / 文学 / その他

アンジェイ・ワイダ監督死去

過去のイベント, 映画

andrzej-wajda

2016年10月9日、アンジェイ・ワイダが逝去しました。1926年3月6日生まれのワイダは、今年、90回目の誕生日を盛大に祝われたばかりでした。
『地下水道』(1956)『灰とダイヤモンド』(1958)などで、映画における「ポーランド派」の名声を世界に轟かせ、その後も、主にポーランド近現代史のさまざまな局面における知識人の運命を主題に、『すべて売り物』(1969)『大理石の男』(1976)『コルチャック先生』(1990)『カティンの森』(2007)といった傑作を撮りつづけました。『鉄の男』(1981)によってカンヌ映画祭パルムドール賞を獲得するなど、祖国ポーランド内外の映画祭で数多くの栄誉に輝いた、世界映画史上最大の巨匠の一人でした。2000年には、全業績に対してアメリカ映画アカデミー(オスカー)名誉賞を授けられています。
本年9月には、グディニャ市のポーランド劇映画祭で、40本目の長編劇映画『残像(仮題)』(2017年6月日本公開予定)の特別上映が行われ、絶賛されました。監督も観客の前にお元気そうな姿を見せたばかりでした。
ワイダ監督は、映画づくりの他に、舞台演出、画業、次世代の映画人養成、政治・社会活動などの分野においても、卓越した業績を残しました。
第二次世界大戦中に、日本美術展を観たことがきっかけで美術家を志した彼は、1994年に、京都賞(1987)の賞金を基に、ポーランド・クラクフ市に日本美術技術センター(現博物館)〔マンガ〕を設立しました。日本とポーランドの文化交流を大きく推し進めた「日本の友」でもあったのです。

ポーランドの偉人が、また一人この世を去りました。
月並みですが、「巨星墜つ」という表現を使いたいと思います。
心より哀悼の意を表します。