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フェリックス・ノヴォヴェイスキ

イベント, 音楽

feliks-nowowiejski
fot. Narodowe Archiwum Cyfrowe

今年は、作曲家・オルガン奏者・教育者・聖歌隊指揮者として幅広く活躍したフェリックス・ノヴォヴェイスキの生誕140周年です。

1877年、ポーランド北東部ヴァルミア地方に生まれたノヴォヴェイスキは、国立シフェンタ・リプスカ音楽学校で和声、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、ホルン、オルガンを学び、21歳の時にロンドンで開かれた作曲コンクールで優勝するなど、早くからその音楽的才能を開花。海外留学や講習会では、音楽理論、通奏低音、グレゴリア聖歌、ポリフォニー、音楽学、音楽美学などを幅広く学び、ベルリンの音楽アカデミーでは、Max Bruch教授の指導のもと作曲の研鑽を積みました。1902年、自作曲にGiacomo Meyerbeer賞と2年間の海外演奏旅行を授与されて、ドイツ、チェコ、オーストリア、イタリア、アフリカ、フランス、ベルギーを巡り、現地ではそれぞれ、A. ドヴォルザーク、G. マーラー、C. サン・サーンス、P. マスカーニ、R. レオンガヴァッロといった優れた作曲家たちの歓迎を受けます。26歳の時、ボン (ドイツ) で開かれた作曲コンクールにて、J. I. パデレフスキの審査によりベートーヴェン賞を受賞。その一方で、数々の輝かしい賞を得た後もなお、恩師Max Bruchのもとで丸2年間 作曲の研鑽を積むなど、自身の才能に引けをとらない熱心さで勉強を続けました。音楽アカデミー卒業後はさらに精力的かつ多面的な作曲・演奏活動を展開し、1909年のポーランド帰国後は、音楽協会主任を務めながら指揮者・オルガニストとして活躍。1910年、ショパン生誕100周年を記念してウクライナのリヴィウ開かれた作曲コンクールに優勝するなど、その後も数々の栄誉あるコンクールで受賞しました。生涯を通じて作曲した音楽作品は数知れず、その形式は、コンクールに入賞した作品だけを挙げても、オラトリオ、序曲、交響曲、歌曲、合唱曲などと、多様性に富んでいます。昨年は、ノヴォヴェイスキ没後70年にあたりました。

ポーランド各地にある計8つの国立の高等音楽教育機関 (音楽大学及び音楽アカデミー) のうち、首都ワルシャワから北西250キロの町ビドゴシチにある音楽アカデミーは、国を代表するこの多才な作曲家の名前を持っています。第15回ショパン国際ピアノコンクール (2005年) の優勝者ラファウ・ブレハッチを輩出し、また、第10回の同コンクール (1980年) 第2位受賞者で、ショパン時代の楽器で作曲家の全ピアノ作品を録音した世界唯一のピアニスト  タティアナ・シェバノワが2011年まで教鞭を執っていたこの音楽アカデミーは、規模こそ小さいものの、優れた教師陣を揃え、学生達は和やかな雰囲気の中、真摯に音楽に向かっています。競争率が高く闘争心に溢れる都会の音楽アカデミーとは違う魅力に、最近では日本を含め外国からの留学生も多くなってきています。一般的には「ビドゴシチ音楽アカデミー」の名で知られていますが、正式名称は「ポーランド国立フェリックス・ノヴォヴェイスキ音楽アカデミー」です。