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EUフィルムデーズ2017

過去のイベント, 映画

EU film days 3 - Kopia

東京
2017年5月26日(金)~6月22日(木)
東京国立近代美術館フィルムセンター
http://www.momat.go.jp/fc/visit/information_map/

京都
2017年6月3日(土)~6月25日(日)
京都府京都文化博物館
http://www.bunpaku.or.jp/info/access/

欧州連合(EU)加盟国の映画作品を一堂に上映する毎年恒例のイベント「EUフィルムデーズ」。15回目を迎える今回も、日本未公開作品、見逃したあの作品、往年の名作など、各国イチオシの貴重な映画作品が勢ぞろいします。

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アンジェイ・ワイダ(1926‐2016)とズビグニェフ・ツィブルスキ(1927‐1967)――ポーランド派の名監督と名俳優

2016年10月9日、『地下水道』(1956)や『大理石の男』(1976)などの名作で知られるポーランド映画の巨匠アンジェイ・ワイダ監督が、惜しまれつつこの世を去りました。日本での遺作『残像』(2016)上映は、来る6月10日から始まります(東京・岩波ホール )。

ワイダ監督を世界映画の最前線で闘う監督として世界に印象付けたのが、傑作『灰とダイヤモンド』(1958)でした(1959年ヴェネツィア国際映画祭国際映画批評家連盟賞受賞)。俳優ズビグニェフ・ツィブルスキ(1927‐1967)が若きテロリスト、マチェイ(マチェク)・ヘウミツキの愛と死を印象的に演じ、「ポーランドのジェームス・ディーン」と呼ばれて、日本でも人気者になりました。

そのツィブルスキがまだ40歳の若さで事故死を遂げたのは1967年1月8日 。

主な出演作は、ワイダ監督の『世代』(1954)『灰とダイヤモンド』(1958)『夜の終りに』(1960)『二十歳の恋』(1962)、カヴァレロヴィチ監督の『夜行列車』(1959)、モルゲンシュテルン監督『さよなら、明日まで』(1960)『ヨヴィタ』(1967)、ハス監督の『愛される方法』(1962)『サラゴサの写本』(1964)、コンヴィツキ監督の『回転』(1965)です。

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ポーランド広報文化センターでは、EU Film Days 2017において、ワイダの死去から1年、ツィブルスキの死去から50年が経つのを記念して、次のプログラムを企画しました。

1.アンジェイ・ワイダ監督『すべて売り物』(1968)上映
ワイダ監督がツィブルスキの死に触発されて作った作品です。現実と虚構の微妙な境目を往復しながら、映画作りと映画人の本質を問う、「映画に関する映画」の傑作です。

2017年6月8日(木)15:00~
2017年6月10日(土)13:00~ ★
会場: 東京国立近代美術館フィルムセンター

2017年6月4日(日)16:00~
2017年6月13日(火)13:30~ ★
会場: 京都府京都文化博物館

2.ヤン・ラスコフスキ監督『ズビシェク』(1969)上映
ヤン・ラスコフスキ(1928‐2014)は、1950年代後半から60年代初めにかけての「ポーランド派」をはじめ、数々の傑作映画の撮影で知られるカメラマンです。ツィブルスキ出演作品では、『夜行列車』『さよなら、明日まで』『ヨヴィタ』のカメラを担当しました。

『ズビシェク』は、ツィブルスキの出演作品12本と記録映画をモンタージュして、20歳前後で戦争を経験したポーランドの若者たち(ワイダやツィブルスキを含む)の架空の伝記を物語ろうとした実験的記録映画です。ツィブルスキの出演場面からできあがった「劇映画」と呼べるかもしれません。『すべて売り物』と同じく、虚実皮膜に成立した興味深い作品です。

2017年6月10日(土)16:45~ ★
会場: 東京国立近代美術館フィルムセンター

なお、★印をつけた上映の後には、ポーランドを代表する映画評論家・映画史家のタデウシュ・ルベルスキ教授による講演が行われます(日本語通訳付き)。今回が初めての来日となる、ポーランド映画研究の泰斗のお話をうかがうまたとない機会です。ポーランド映画、ワイダ映画、ツィブルスキ映画愛好者のご来場を心よりお待ちいたします。http://eufilmdays.jp/ja/films/2017/special-program-wajda-cybulski/

タデウシュ・ルベルスキ

1949年生まれ。長年、ポーランド・クラクフ市のヤギェロン大学で映画史の教鞭を執る。専門は、ポーランド映画(特にワイダ)、フランス映画、文学と映画の相関関係。主著は、『タデウシュ・コンヴィツキの小説と映画の詩学』(1984)、『ヌーベルバーグ フランス映画のある冒険について』(2001)、『ポーランド映画史』(2008 増補版2015年)、『ワイダ』(2006)。故ワイダ監督の信頼も篤く、ご本人から提供されたアーカイヴ資料を基に、詳密なモノグラフィ―『ワイダ』を執筆。2016年6月に、クラクフにある日本美術技術博物館「マンガ」などで催された学会「ワイダの90年」を主催する。