ポーランドについて

ロマン・ポランスキ

Roman Polański 

THE GHOST WRITER

ロマン・ポランスキー Roman Polański

 1933年8月18日、仏パリ生まれ。正しくは「ロマン・ポランスキ」と読む。1936年に一家でポーランドのクラクフに移住。第二次世界大戦中、ポラ ンスキー家はナチによりクラクフのユダヤ人ゲットーに移住させられた。その後両親は強制収容所送りとなり、母親がアウシュヴィッツで死亡。ロマンはゲッ トーを脱出し、複数のカトリック信者の家庭に助けられながら、ユダヤ人であることを隠して生き延びる。終戦後、父親は別の女性と再婚するが、この継母に馴 染めず父とも疎遠となった。
 映画には幼少時から熱中していた。その後ウッチ映画大学に入学し(1959年卒)、在学中に発表した『タンスと二人の男』(58)と『天使たちが堕ちる とき』(59)で高く評価される。女優バルバラ・クフャトコフスカ(後にバルバラ・ラスと改名)の初主演作『エヴァは眠りたい』(タデウシュ・フミェレフ スキ、58、未)の撮影中にクフャトコフスカと出会い、1959年9月19日に結婚(1962年に二人は離婚)。
 イエジー・スコリモフスキと脚本を共作した長編第一作『水の中のナイフ』(62)は国際的に高く評価されるが、共産主義体制下のポーランドで、ゴムウカ書記長 の批判の対象となった。その後フランスに移住、数本の短編とオムニバス映画の一編を監督するが、フランスでの映画作りに限界を感じ、やがて英国に渡る。英 国では心理スリラー『反撥』(65)や不条理劇『袋小路』(66)を発表し、世界的な注目を集める。吸血鬼映画のパロディ『吸血鬼』(67)で起用した女 優シャロン・テイトと1968年に結婚する。オカルト映画『ローズマリーの赤ちゃん』(68)でハリウッドにも進出。翌1969年、ポランスキーの子ども を身ごもっていたテイトは、ロサンジェルスのポランスキー邸(彼はこのとき、ロンドンで新作の準備をしていた)でチャールズ・マンソン・ファミリーにより 惨殺される。テイトの死後はヨーロッパに戻り、主にパリとスイスのクシュタートで過ごす。
以後、同名シェイクスピア劇を原作とし英国で撮影された英=米合作映画『マクベス』(71)、ロバート・タウンのオリジナル脚本によるハリウッド製犯罪映 画『チャイナタウン』(74)、イタリアで撮影された伊=仏=独合作映画『ポランスキーの欲望の館』(72、Vのみ)、フランス映画『テナント/恐怖を借 りた男』(76、Vのみ/主演も兼任)等、欧米諸国を渡り歩きながらさまざまな作品を発表する。1977年、ロサンジェルスで未成年者(13歳)の娘に性 関係を強要した廉で逮捕される。しかし翌1978年、保護観察中の身でフランスへ国外逃亡、以降主にフランスを活動拠点としつつ、合衆国および同国に身柄 を引き渡されそうな国を避けて映画を作り続けている。
 ロサンジェルスでの逮捕後、フランスで撮影されたトマス・ハーディ原作の仏=英合作映画『テス』(79)を発表。主人公テス役は、ポランスキーが 1976年以来交際していたナスターシャ・キンスキー。撮影終了と共に二人は別れた。この映画はシャロン・テイトに捧げられた。1989年、自作『フラン ティック』(88)に出演した33歳年下のフランス人女優エマニュエル・セニエと結婚、一男一女をもうけた。セニエは以後、ポランスキー監督作『赤い航 路』(92)、『ナインスゲート』(99)に出演。さらに彼女は、イエジー・スコリモフスキ監督作『エッセンシャル・キリング』にも出演した。
 ドイツおよびポーランドで撮影されたヴワディスワフ・シュピルマン原作の仏=独=英=ポーランド合作映画『戦場のピアニスト』(02)でカンヌ国際映画 祭パルムドール、オスカー最優秀監督賞を受賞。その後もプラハで撮影されたディケンズ原作の英=仏=伊=チェコ合作映画『オリバー・ツイスト』(05)、 主にドイツで撮影された仏=独=英合作によるロバート・ハリス原作のスリラー映画『ゴーストライター』(10)、ニューヨークを舞台としながらフランスで 撮影されたヤスミナ・レザ原作の仏=独=西ポーランド合作映画『おとなのけんか』(11)と、コンスタントに監督作を発表。
 また、1950年代前半から俳優として映画に出演し始め、自作のほか『世代』(アンジェイ・ワイダ、54)、『マジック・クリスチャン』(ジョゼフ・ マッグラス、69)、『処女の生血』(ポール・モリセイ、74)、『他人のそら似』(ミシェル・ブラン、94)、『記憶の扉』(ジュゼッペ・トルナトー レ、94)、『ラッシュアワー3』(ブレット・ラトナー、07)等で演技を披露するなど、映画俳優業も近年までコンスタントに継続している。

 

 


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